羽毛布団のダウン率85%ってなに?80とか90とか95とかで違いがあるの?値段の違いは?

数字で説明されてもよくわからないから、簡単にわかる基準はないの?

広告では商品のいいところばかり説明するけど、自分の基準を持っておきたい!専門用語も多いし・・

では、衝動買いして失敗しないように、選び方のポイントを簡単に押さえておきましょう!
いざネットで選び方の情報を探してみると、メーカーや販売店目線の説明が多くて消費者として何をどこで買ったら良いか迷ってしまいませんか?この記事では、そんな悩みにお応えして、消費者目線で客観的に忖度なしの情報をまとめました。

この記事を書いている私は
“睡眠は大事”がモットーの羽毛布団利用歴25年 快適な眠りを追求するアラフィフ。羽毛布団の買い替えで四苦八苦した経験をもとに、いま羽毛布団を選ぶ人に役立つ情報を発信中。
羽毛布団のダウン率とは?
羽毛布団のダウン率とは、羽毛布団の中に入っているダウンの割合のことです。1つの羽毛布団にダウンがどのぐらい含まれているか%(パーセント)で表示します。では羽毛布団の中に羽毛以外に含まれているものはなんでしょう?それはフェザーです。
ダウンとフェザー
ダウンは水鳥の胸毛とも言える胸元に生えている羽毛です。極寒の地で水鳥を寒さから守るため、タンポポの綿毛のようにふわっとしているから、暖かみを溜め込むことができます。
一方で、フェザーは水鳥の翼の毛で羽根と呼ばれます。フェザーも柔らかく暖かいのですが弓状の羽根軸があり若干カサつくので、ダウンと混ぜて使うことで相乗効果を発揮します。
ダウン率50%が羽毛布団と羽根布団の境界
ちなみに、ダウンを50%以上含んでいるものが羽毛布団と呼ばれ、フェザーが50%以上含まれているものを羽根布団といいます。ダウンが多い方がふかふかで暖かさが増します。金額もダウン率に比例して上がります。

ダウン率は高い方が良い
ダウン率の考え方については、ダウン率は高い方が良いと覚えておいてください。
「暑がりの人はダウン率は高くない方が良い」と説明されたらそれは間違いです。ダウンには、湿度が高くなるとダウンボールが閉じて湿気を逃す天然のエアコン機能がそなわっています。つまり、良いダウンは寝汗による湿気を布団の外に排出しようとしてくれます。
暑がりの方や春夏の掛け布団として羽毛布団を選ぶ場合は、ダウン率を落とすのではなくダウン量(ダウンの重さ)を減らすのが正解ということになります。
羽毛布団を選ぶダウン率5つの基準値
ダウン(羽毛)が半分以上のものは羽毛布団を名乗れますが、せっかく羽毛布団をチョイスして羽毛布団の軽くて暖かいという特性を感じるにはダウン率80%以上のものを選びたいところ。また、ダウン率の表示には±5%の誤差が認められているので、意図的な操作は無いと信じたいですが、信頼できるメーカーを選ぶのが安心といえそうです。
眠るときに軽さとフィット感を最大限に引き出せる理想のダウン率は90%以上と言われていて、幸せな睡眠が約束される訳ですが、85%→90%→95%と価格は上がっていきます。安眠を求めて羽毛布団にするなら妥協したくないところですが!
ダウン率50%未満
羽毛布団ではなく羽根布団です。ダウン率50%未満なのに”羽毛布団”という表示があれば、その時点で偽装表記なので、そのお店では買ってはいけません。
ダウン率70%
羽毛布団の”軽くて暖かい”という特性を感じられないので見送るべき
ダウン率85%
羽毛布団の”軽くて暖かい”という特性を感じるダウン率の基準=80%以上はクリア、購入後に失敗したという後悔はないはず
ダウン率90%
眠るときに軽さとフィット感を最大限に引き出せる理想のダウン率の基準=90%をクリア、ちょっと高価だけど羽毛布団にして良かったと実感できるはず
ダウン率95%
“理想のダウン率”を上回るダウン率であり、製造上の技術的にこれ以上のダウン率は難しいため、かなりの奮発になりますが極上の眠りが約束された文字どおり最高の羽毛布団
ダウン率100%
お金に糸目をつけずにオールダウンでダウン率100%で決まり!と言いたいところですが、ダウン率100%の羽毛布団は存在しません。理由は、製造工程でどうしてもフェザー(羽根)や細かいダウンが混ざってしまうためだそうです。そのため市販品の最高級はダウン率95%とのこと。探してみるとホント無いので、皆さんもぜひ調べてみてくださいね。
ダウン率の数値には許容誤差とは
羽毛布団のダウン率には、家庭用品品質表示法というルールのもとに許容誤差が認められています。ダウン率が100%未満の羽毛ふとんであれば、5%までの誤差は許容されています。
例えばダウン率90%と表示された羽毛布団であれば、実際には85%のダウン率でも法規違反にはならないということになります。ダウン率の許容誤差に対する考え方は、メーカーに任されていますので、実際はダウン率75%でもダウン率80%と表示して平然と販売ができるということです。
ダウン率が5%違うと金額は数万円違うと言われていますので、見過ごすことはできませんね。ちゃんとした羽毛布団メーカーだと自主基準で許容誤差マイナスを認めないなど決めていますので、損をしないためには信頼あるメーカーや販売店で購入するしか無さそうです。
せっかく羽毛布団にするならダウン率80%以上を選ぶ!さらにダウン率90%以上で幸せな眠りが待っている!また、ダウン率の許容誤差への対策として、信頼あるメーカーや販売店を選ぶのが正解。

ちなみに私は西川のダウン率93%の羽毛布団を購入しました。清水の舞台から飛び降りる思いでしたが、本当に快適な眠りが実現できましたので満足しています。

ダウン率ごとの相場
では実際それぞれのダウン率の羽毛布団はいくらぐらいで販売されているのでしょうか?こちらの相場を参考にすれば、店舗やネットショップで表示されている価格が本当にお買い得かどうか判断ができます。また、あまりにも安い場合には、理由を確認することができるはず。こちらでは参考としてシングルの代表的な商品を掲載します。【2025年1月価格】
羽毛布団(本掛け)以外にも、中厚の合掛けや薄手の肌掛け、オールシーズンの2枚合わせが、それぞれのスペックで選べます
ダウン率70%
ニトリネット 13,900円(税込)
●ホワイトダックダウン70%(中国産)、ダウン充填量:1.0kg
●ダウンパワー 280㎤/g
●側生地:ポリエステル85%、綿15%

ダウン率85%
サカイ 27,999円(税込)
●ホワイトダックダウン85%
●ダウン充填量:1.2kg
●側生地:ポリエステル85%、綿15%

ダウン率90%
サカイ 31,999円(税込)
●ホワイトダックダウン90%
●ダウン充填量:1.2kg
●側生地:ポリエステル85%、綿15%

昭和西川 60,500円(税込)
●ホワイトグースダウン90%(ドイツ産)
●ダウン充填量:1.2kg
●側生地:綿100%

ダウン率95%
昭和西川 120,000円(税込)
●マザーグース95%(ドイツ産)
●ダウン充填量:1.2kg
●側生地:綿100%

日本橋 和雲 217,800円(税込)
●マザーグースダウン95%(ポーランド産)
●ダウン充填量:1.0kg
●側生地:綿100%

まとめ
いかがでしたか?羽毛布団のダウン率は高い方が良いですが比例して価格も上がりますので、どこまでの眠りの質を求めるかの選択になりますね。ダウン率ごとの基本的な相場と違いについては知っている状態になりましたので、テレビショッピングやネット上でのキャッチーな広告にも惑わされずに、自分の基準で判断ができるはず。
なお、一消費者として羽毛布団を検討して購入した際に、ダウン率を含めて失敗しないために最低限知っておく必要があると考えたのがこちらの5項目です。
① 羽毛(ダウン)の種類
② ダウン率
③ ダウンパワー
④ 重さ
⑤ 側生地(がわきじ)
さらに情報が必要の場合はこちらも参照ください。
羽毛布団の検討から購入までのポイントとステップのマニュアルです
たくさん触って、たくさん質問して、たくさん説明を聞く
先ずはいいものを見て詳しい専門家の説明を受けておくことが大事なので、まずはデパートか西川ショップなど専門店を訪れることをお勧めします。最初に必ず予算を聞かれるますのが、幅広く確認したい場合は予算はまだ決まっていないと告げて羽毛布団について教えてもらいに来たというスタンスで臨みましょう。それと予め調査しておいた基準と照らして、気になることはどんどん質問しましょう。
もうひとつ大事なことは、その場で決めてしまわないことです。販売員の方は知識も豊富で話が上手なので、いま買わないと損!と思い込んでしまうことがあります。実は我が家でも、デパートで話を聞いたときに現物限りで普段の半額ですぐ売り切れると聞き、衝動買いしそうになりました。冷静に調べると標準的な価格でしたし、沢山の人に触られた現物なので買わなくてよかったと思います。
長く使うのに中身が見えない羽毛布団だけに、実店舗でもネットでも信頼できるお店からなるべく安く買うのが正解