羽毛布団のダウンパワーってなに?広告やネット販売で350とか400とか430とか見かけるけど何が違うの?値段の違いは?

数字で説明されてもよくわからないから、簡単にわかる基準はないの?

広告では商品のいいところばかり説明するけど、自分の基準を持っておきたい!

では、衝動買いして失敗しないように、選び方のポイントを簡単に押さえておきましょう!
いざネットで選び方の情報を探してみると、メーカーや販売店目線の説明が多くて消費者として何をどこで買ったら良いか迷ってしまいませんか?この記事では、そんな悩みにお応えして、消費者目線で客観的に忖度なしの情報をまとめました。

この記事を書いている私は
“睡眠は大事”がモットーの羽毛布団利用歴25年 快適な眠りを追求するアラフィフ。羽毛布団の買い替えで四苦八苦した経験をもとに、いま羽毛布団を選ぶ人に役立つ情報を発信中。
羽毛布団のダウンパワーとは?
ダウンパワーとは、羽毛布団の中の羽毛の“ふくらみ”を表す数値で単位はdpです。簡単に言うと、同じ羽毛の量1gでどれだけ膨らみがあるか?です。dp=1g当りの体積(cm3/g)で示したものです。
もう少しわかりやすく説明すると
実際に同じ羽毛量1gで比べた写真を見るとすぐ理解できると思います。dpの値が大きい、つまり“ふくらみ”が大きい右側の方が大きく見えますね。同じ羽毛量1gのダウンでもdpが違うと全然違いますね。

イメージ画像 出典:一般財団法人 日本繊維製品品質技術センター
ダウンパワー300dpと400dpはどのぐらい違う?
では、羽毛布団の商品紹介でよく目にする 300dpとか400dpで実際どのぐらいのふっくら具合が変わってくるのでしょうか?こちらのイラストを見ると、ダウンパワーの違いで同じ1gの羽毛の膨らみ具合が全然ちがうことがわかります。

イメージ画像 出典:一般財団法人 日本繊維製品品質技術センター
ダウンボールが大きいとダウンパワーも大きい
ここで言えることは、羽毛の種類がダックでもマザーグースでも、ダウンパワーdpが同じであれば同じ品質でふっくら暖かいということになります。
これは言い換えると、マザーグースの方がダックよりひとつ一つの羽毛が大きく膨らんでいるから、結果としてダウンパワーが大きいということですね。
成長した水鳥の方がダウンパワーが大きい
羽毛布団の羽毛(ダウン)の水鳥は主にガチョウ(グース)とアヒル(ダック)の羽毛が使われます。羽毛が大きい方がふんわり暖かいので、ダックより身体が大きいグースがより良いとされます。値段も比例して高価になります。

マザーグース > グース > ダック
さらに、身体の大きい親鳥はマザーグースと呼ばれ、高級な羽毛布団の代名詞として知られていますが、値段も比例して上がります。もっと上は無いの?という方には、超高級の部類としてマザーグースより大きなアイダーダック(カモの種類)の羽毛が別格としてあります。が、数百万円級のものも多くとにかくお高い!
ダウンパワーは羽毛の品質そのもの!dp数値は高い方が良く400dp以上は高級
ダウンパワーと充填量のバランスが大事
羽毛布団の中身の重量は多い方が良いかというとそうではありません!品質が悪い羽毛や羽根がたくさん入っていても、重くなってふわふわ度が低くなるだけです。やはり羽毛布団はふんわり軽くて暖かいものでないと。
品質が良い羽毛が適量入っている羽毛布団がベスト!
ここで分かり易いように以下の例で羽毛のダウンパワーと重量の関係を考えてみます。ダウンパワーが1.5倍の羽毛だと羽毛の量が3分の2で同じふくらみで軽い羽毛布団になることになります。
ダウンパワー300dp | ダウンパワー450dp |
---|---|
羽毛の重さ 1.5kg | 羽毛の重さ 1.0g |
バランスが良い適正重量とは?
400dpより高いダウンパワーであればこの表の数値より少ない羽毛の重量でも良いことになりますが、ダウンパワーが低いのに羽毛の重量も低いスペックが表示されていたら見送った方が良いという判断になります。
羽毛布団のサイズ | 適正重量の目安 |
シングル | 約1.1~1.3Kg |
セミダブル | 約1.4〜1.5Kg |
ダブル | 約1.6〜1.7Kg |
クイーン | 約1.9〜2.1Kg |
羽毛布団の重さは適正重量目安をベースにダウンパワーを加味して判断
ダウンパワーごとの相場
では実際それぞれのダウンパワーの羽毛布団はいくらぐらいで販売されているのでしょうか?こちらの相場を参考にすれば、店舗やネットショップで表示されている価格が本当にお買い得かどうか判断ができます。また、あまりにも安い場合には、理由を確認することができるはず。こちらでは参考としてシングルの代表的な商品を掲載します。
羽毛布団(本掛け)以外にも、中厚の合掛けや薄手の肌掛け、オールシーズンの2枚合わせが、それぞれのスペックで選べます
ダウンパワー 280dp

せっかく羽毛布団を選ぶならもう少しダウンパワーが高いものを選びたいものです
ダウンパワー 300dp
サカイ 27,999円(税込)
●ホワイトダックダウン85%
●ダウン充填量:1.2kg
●側生地:ポリエステル85%、綿15%

心配・面倒ゼロ!ダウンパワー300dp以上の羽毛布団サブスクという選択
RAKUTON(ラクトン) 月額3,278円(税込)〜
●ホワイトダックダウン300dp以上(プレミアムコース)
●羽毛布団に加えてシーツ・カバー・枕など寝具一式セットで、交換・クリーニング全部コミコミ


ダウンパワー 350dp
サカイ 31,999円(税込)
●ホワイトダックダウン90%
●ダウン充填量:1.2kg
●側生地:ポリエステル85%、綿15%

ダウンパワー 380dp
昭和西川 60,500円(税込)
●ホワイトグースダウン90%(ドイツ産)
●ダウン充填量:1.2kg
●側生地:綿100%


羽毛布団の軽さと暖かさがぎりぎり感じられるダウンパワー350以上のスタンダードタイプ。
ダウンパワー 440dp
昭和西川 120,000円(税込)
●マザーグースダウン95%(ドイツ産)
●ダウン充填量:1.2kg
●側生地:綿100%

日本橋 和雲 217,800円(税込)
●マザーグースダウン95%(ポーランド産)
●ダウン充填量:1.0kg
●側生地:綿100%


ダウンパワー400超は数量が少なく貴重です。最高級と言われるマザーグースのダウンパワー440の羽毛布団。雲のような幸せな眠りが約束されます。
まとめ
いかがでしたか?羽毛布団のダウンパワーは高い方がふんわり感が上がりますが比例して価格も上がりますので、どこまでの眠りの質を求めるかの選択になりますね。ダウンパワーの基本的な知識と相場については知っている状態になりましたので、テレビショッピングやネット上でのキャッチーな広告にも惑わされずに、自分の基準で判断ができるはず。
なお、一消費者として羽毛布団を検討して購入した際に、ダウン率を含めて失敗しないために最低限知っておく必要があると考えたのがこちらの5項目です。
① 羽毛(ダウン)の種類
ダックやグースなど詰物と呼ばれる羽毛布団の中身の羽毛の種類です。安いものはダック、高級なのはやはりマザーグースです。
② ダウン率
羽毛布団には羽毛(ダウン)と羽根(フェザー)が混ざっています。羽毛の割合がダウン率で90%以上だとかなり高級な部類になりますね。
③ ダウンパワー
ダウンパワーとは羽毛1gあたりの体積で膨らむ力を表します。高級なのは400dp以上です。同じ羽毛の量なら数値が高い方がふわっと膨らむから良いということですね。
④ 重さ
羽毛の重量が大きいほど羽毛がたくさん入っているので良いのですが、前に出てきたダウンパワーが大きいと、重さが少なくても軽くてふわっとした羽毛布団になります。
⑤ 側生地(がわきじ)
忘れられがちですが私たちの肌と接する部分である外側の生地(側生地)も重要です。吸水性と吸湿性から綿が王道と思われがちですが、実は私は肌触りが良く木材由来で吸湿性も良いリヨセル(テンセル)推しです。
さらに情報が必要の場合はこちらも参照ください。
羽毛布団の検討から購入までのポイントとステップのマニュアルです